※今回、このホームページ「一切衆生悉有仏性」をオープンするにあたり
元全国拓塾塾長の佐藤秀裕氏に、その思いを綴っていただきました。 |
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佐 藤 秀 裕 氏
元 明るい社会づくり運動 全国協議会・拓塾々長 |
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庭野日敬師(立正佼成会初代会長 世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会委員長)が明るい社会づくり推進の為に、全国各地で講演を開始したのが昭和44年であった。
戦後二十五年、経済復興を成し遂げ、衣食住は勿論、各家庭に車、テレビ、電化製品も揃い、豊かな社会の到来を言われ出した頃である。国民の大多数が中流意識をもつまでに至っていた。
しかし、経済的・物質的な繁栄の反面、愛情や思いやりの欠けた家庭や学校・地域社会全体にわたり、自己中心・物中心の人々の心が社会の大きな問題となっていた。平成21年の今日あるような社会現象の走りが、すでに四十年前に表わされていたのである。
当時、「物で栄えて心で滅ぶ」という言葉が流行語となっていた。庭野師は「物の世界・心の世界」をテーマで、仏教の根本原理となっている縁起観(法華経・方便品)に基づいて現代社会を解明、自ら「仏教徒の一人」としての立場で講演した。この原理は世界人類、誰しもあてはまる宇宙の法則として存在するものであり、人々がその法則に気づき、自覚して生活するようになれば、社会全体が明るい健全な社会になるという趣旨の事を述べられている。
この趣旨に賛同した地域の有志者達が「単に講演会として終わるのでは勿体ない、継続した運動にして行きたい。」と言う事で「明るい社会づくり運動」となって各地で動き出した。そして地域から都道府県協議会、全国協議会として運動組織体が形成されていった。
宇宙の法則に則った「平和の原理、人間形成の原理」で、社会運動が提唱されている事は、社会づくりのみならず自分自身の生き方、自分づくりに応えているのである。
実際は、原理や理念を明確に打ち出すことを、敢えて隠そうとする平和団体や社会団体が多い。これは特定の特殊的な思想。信条を薄めようとする配慮であろうが、行動原理を不明確にした社会運動は、土台と柱のない家のようなもので、崩れ易いし格好だけの運動となる。
この度、佐藤福男氏が「明るい社会づくり運動」を提唱した庭野日敬氏の理念と方針を紹介した事は、時期を得た、意義深い事である。
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佐藤秀裕氏 プロフィール |
長崎県出身。明るい社会づくり運動の創設時期より関わり、中央連絡会議から全国協議会設立に力を注ぐ。特に全国各地の活動家と交流を深めながら、各地域の組織化促進に助力する。庭野日敬氏の思いを具現化するために、明るい社会づくり運動を地域に根ざす大衆運動として尽力する。
著書:「明るい社会づくり運動 行動と理論」
小論集:「新しい国造りをめざして」
講座録:「明るい社会づくり運動の全貌」 |
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